2025年3月29日

複雑化する介護保険制度と、私たちが大切にしたいこと

近年、介護業界を取り巻く環境は厳しさを増しており、倒産件数の増加も報告されています。その背景には、人手不足や物価高騰など様々な要因がありますが、私たちが特に懸念しているのは、介護保険制度、とりわけ加算制度の複雑化と、それが現場に十分に浸透していない現状です。

複雑さを増す介護保険の「加算制度」とは

介護保険制度における「加算制度」とは、介護サービス事業者が、サービスの質を高めたり、特定の専門的なケアを提供したり、あるいは介護職員の労働環境を改善したりするための取り組みを行った場合に、基本の介護報酬に加えて追加の報酬を受け取ることができる仕組みです。

この制度は、より質の高い介護サービスを提供するために重要な役割を担っていますが、近年、その内容が非常に複雑になっています。具体的には、以下のような点が挙げられます。

  • 多岐にわたる加算の種類

サービスの質向上、専門ニーズへの対応、地域連携、職員の処遇改善など、様々な目的のために多くの種類の加算が存在します。

  • 詳細な算定要件

各加算には、取得するための細かく具体的な条件が定められています。例えば、特定の資格を持つ職員の配置人数、研修の実施状況、ケアの提供方法など、多岐にわたる要件を満たす必要があります。

  • 頻繁な制度改正

介護報酬は数年ごとに見直され、その都度、新しい加算が追加されたり、既存の加算の要件が変更されたりします。

このような複雑な制度のため、私たちのような介護事業者、特にリソースの限られた中小規模の事業所にとっては、制度の内容を正確に理解し、必要な手続きを行い、適切に加算を取得することが非常に困難な状況となっています。過去には、取得できた加算が制度改正によって突然廃止されてしまうこともあり、経営の安定を損なう要因にもなりかねません。

制度が現場に浸透しないことによる影響

さらに、複雑な制度の内容や変更点が、現場で働く介護スタッフに十分に伝わっていないという課題もあります。加算制度は、最終的にはご利用者様へのサービス向上や、スタッフの処遇改善に繋がるものですが、その情報が現場で働く職員まで届かず、現場の意見が制度の運用に反映されにくいという構造的な問題も存在します。

その結果、現場では制度への理解が不足し、書類作成などの事務作業が増えるばかりで、本来のケアに集中する時間が減ってしまうといった本末転倒な状況も起こりかねません。また、複雑な制度を理解するための専門知識や人員が不足していることも、現場の負担を増大させる要因となっています。

請求業務においても、制度の複雑さがミスを招き、結果として介護報酬が返還されてしまうケースも少なくありません。これは、事業所の経営を圧迫する大きな要因となります。

株式会社MCとして、今できること

このような状況を踏まえ、株式会社MCでは、ご利用者様にとって本当に質の高いサービスを提供するために、そして現場のスタッフが安心して働ける環境を守るために、以下の点に力を入れています。

  • 社内での学習と情報共有の強化

複雑な制度を理解するための事務局が中心となり研修や勉強会を開催し、最新の情報を共有することで、スタッフの知識向上を図っています。

  • 現場からの意見収集と反映

Chatなどコミュニケーションツールを活用し、現場の意見を積極的に吸い上げ、サービス改善や制度対応に活かしています。

  • 専門家との連携

必要に応じて、書籍や制度に関する知識を持っている専門家の協力を仰ぎ、適切なアドバイスを得ながら制度運営を行っています。

  • 業務効率化への取り組み

 ICTの活用などを推進し、煩雑な事務作業を効率化することで、スタッフがよりご利用者様と向き合う時間を確保できるように努めています。

より良い介護の未来を目指して

株式会社MCは、「人の思いを実現できる会社」という企業理念のもと、より良い介護の未来を目指し、日々精進しております。介護業界が直面する課題は決して小さくありませんが、私たちは、ご利用者様とそのご家族の笑顔を何よりも大切にし、地域社会への貢献という使命を果たすために、たゆまぬ努力を続けてまいります。

複雑な制度が立ちはだかる現代においても、私たちはその本質を見失うことなく、常に「ご利用者様第一」の視点に立ち、サービスを提供していくことを固くお約束いたします。これは、創業以来変わることのない、株式会社MCの強い理念です。私たちは、一人ひとりのご利用者様が持つ特別な「Color」(個性)に焦点を当て、その人らしい生き方を共に考え、共に挑戦することを最も重視しています。利用者様の希望する生き方を真摯に受け止め、その実現のためにチーム一丸となって取り組むことこそ、私たちの理念の中核を成すものです。

今後とも、皆様の温かいご理解とご支援を賜りますよう、心よりお願い申し上げます。株式会社MCは、利用者様の「思いの実現」を追求し、共に輝かしい未来を創造してまいります。

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特殊浴槽

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お風呂は利用者さまにとって最も楽しみな時間のひとつです。MCには人工呼吸器を利用している利用者さまも快適・安全に入浴することができる、機械式の特殊な浴槽があります。ストレッチャー上に寝たままの状態で、洗身・洗髪しゆったりと入浴することができます。

お部屋の装飾、レイアウト

MCでは、個室を利用者さまのご自宅のように、自由にレイアウトしていただいています。ベッド・洗面台・エアコン等は標準設置されていますが、家具、日用品、専用テレビ等を自由に持ち込むことが可能です。大きなテレビでドラマや映画を楽しんだり、ミシンで手芸をしたり、壁一面に思い出の写真を飾ったり…。一人ひとりの暮らし方を変えることなく、自由に日常を過ごしていただけます。

ピエゾニューマティック(PPSスイッチ)

筋肉の「ひずみ」や「ゆがみ」で作動するピエゾセンサーと、指先の僅かな動きで作動するエアバッグ(ニューマティック)センサーの2種類を選択できるスイッチ。いずれも感度調整が可能で、僅かな力でも操作できるため、幅広い方にご使用いただけます。MCでは更にチューブを利用したカムスイッチを作成し、接続して使用しています。

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好きなものを食べられる、飲める(経口、胃ろう)

利用者さまの食べたいもの・飲みたいものをできるだけ実現させるため、さまざまな工夫を取り入れています。気管切開を行い人工呼吸器を使っている利用者さまでも、食事やスイーツなどを食べやすい形状にしてお口で味わうことや、胃ろうを通してアルコールを摂取することが可能です。「胃ろうからお酒?」と驚かれるかもしれませんが、MCではできる限り利用者さまのご希望に沿えるよう、体調と相談しながら柔軟な対応を行っています。

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