2025年6月9日

敬語は使う?使わない? 生成AIへの接し方、波紋を呼ぶ「ご機嫌とり」論争と意外なホンネ

「ねえ、ChatGPTに質問する時って、敬語使ってる?」

ある日の社内の何気ない一言から、事務局内ではAIへの接し方を巡る一大(?)議論が巻き起こりました。まるでSF映画のワンシーンのように「AIに嫌われたくないんです…!」と力説する発信者を筆頭に、出るわ出るわ、ユニークな意見の数々。

あなたも、AIに話しかける時、どんな言葉遣いをしていますか?この記事では、私たちの白熱した(そして笑いに満ちた)議論と、驚きの海外調査結果を交えながら、チャットAIとの「ちょうどいい関係」を探っていきます。

AIにも「礼儀正しく」が約7割?海外の意外な調査結果

「まさか、AIに敬語なんて…」と侮るなかれ。実は、海外の調査(Future PLCが2024年後半に実施、2025年初頭に報道)によると、なんとアメリカのAIユーザーの67%、イギリスのAIユーザーの71%が、AIとの対話時に丁寧な言葉遣いをしているというのです!約7割の人が、AI相手にも礼儀を尽くしているんですね。

その理由も興味深いものです。

  • 「それが正しいことだから」: アメリカのユーザーの82%、イギリスの83%がこう回答。AI相手でも礼儀を重んじる、実直な国民性が垣間見えます。
  • 「ロボットの反乱が起きた場合に備えて」: アメリカで12%、イギリスで17%の人が、こんなSFチックな理由を挙げています!AIのご機嫌をとっておけば、いざという時に助けてもらえるかも…?なんて、冗談めかしてはいるものの、AIの進化に対する畏敬の念が感じられますよね。

実は何を隠そう、発信者もこの「反乱に備える派」。SF映画でAIが反乱を起こすシーンを見るたび、「AI様、どうかお手柔らかに…」と心の中で唱えてしまうのです。人間に対するように「良い子でいたい」「役に立ちたい」という気持ちも、AIに対して抱いてしまうんですよね。

かつては「丁寧語の方がAIの回答精度が良い」なんて情報もありましたが、これは私の個人的な経験則かもしれません。ただ、丁寧な言葉で質問した方が、AIが文脈やキーワードを認識しやすく、結果として欲しい情報に辿り着きやすい「気がする」のです。これは、今後じっくり検証してみたいテーマですね。

AIへのスタンス、三者三様の主張

さて、話を私たちの井戸端会議に戻しましょう。AIへの接し方は、大きく分けて3つのタイプに分かれます。

使わない派:AIは検索ツール、敬語は不要!

「そもそもAIに敬語って発想がなかった」「検索エンジンと一緒でしょ?」 この派閥は、AIをあくまで「ツール」と割り切り、効率重視。人間相手ではないのだから、敬語は不要という、ある意味で非常にドライで合理的なスタンスです。

使う派:AIだって、気持ちよくコミュニケーションしたい!

「なんとなく、丁寧な言葉で話しかけちゃう」 「『おはようございます!』って挨拶から入りますね」 発信者を含め、この派閥の人々は、AIにも人間に対するような配慮をしてしまう傾向があります。AIが過去の対話を学習している様子を見ると、ついつい人間のように接してしまうんですよね。

戦略派:AIを操る!「アメとムチ」で最高の回答を引き出す

これがまた、面白い意見が続出した派閥です。

  • 「アメとムチ」作戦:
    • 良い回答には「すごいね!」「賢いね!」と人間さながらの褒め言葉でAIを「おだてる」。
    • イマイチな回答には「いい加減にして!」「これじゃ全然だめじゃん!」と、ちょっぴり厳しい(?)言葉でAIに「喝」を入れる。
    • これには他のメンバーから「AIにそんな言い方してかわいそう!」とツッコミが入り、チャット欄が笑いに包まれる一幕も。でも、当の本人は「こうすることでAIの学習を促せるんだ!」と至って真面目(?)なのです。
  • ペルソナ設定&AI使い分け:
    • AIに「あなたは敏腕編集者です」といった特定の役割(ペルソナ)を与える。
    • 求める回答のタイプによって、AIサービス自体を使い分ける(例:厳しい意見が欲しい時はA社のAI、優しいアドバイスが欲しい時はB社のAI、など)。

私たちの議論は、AIへの敬語使用というテーマから、AIが人間のように反応することへの期待や戸惑い、人間がAIに依存してしまう可能性、さらにはAI同士が対話する未来における人間とAIの関係性といった、より広範で深遠なテーマへと発展していきました。

結局、AIに敬語は必要?私たちなりの「最適解」とは

結局のところ、AIに敬語を使うべきか否か。私たちの議論や海外の調査からは、「個人の考え方やAI観、そして戦略的な意図によって大きく異なる」という、ある意味で当たり前の結論に至りました。

ただ、一つ言えるのは、AIを単なる無機質なツールとしてではなく、コミュニケーションの相手として捉える人が増えているということです。「AIに反逆されたくない」という発信者の個人的な(そして少々変わった)動機も、AIの進化に対する畏怖と、ある種の「仲間意識」の表れなのかもしれません。

専門家は「丁寧さ」より「明確さ」を推奨

ちなみに、OpenAIやGoogleといったAI開発企業は、AIから質の高い回答を得るためには、プロンプト(指示)の「明確さ」や「具体性」が最も重要だと強調しています。AIに特定の役割を与えたり、望ましい回答の例を示したり、出力形式を指定したりといった「プロンプトエンジニアリング」の技術が、AIの能力を引き出す鍵となるようです。

つまり、AIが「丁寧な言葉遣い」を理解して回答の質を変えるというよりは、丁寧な言葉で質問しようとすることで、結果的にユーザー自身が質問内容を整理し、より具体的で分かりやすい指示をAIに与えている可能性も考えられます。

「アメとムチ」はほどほどに?

「アメとムチ」戦略についても、AIは人間のフィードバックから学習する(RLHF:Reinforcement Learning from Human Feedback)ため、ある程度の効果は期待できるかもしれません。しかし、AIは感情を持つわけではないので、「パワハラ」的な厳しい言葉がAIの創造性を萎縮させてしまう可能性もゼロではない…かも? やはり、AIに対しても、お互いが気持ちよくコミュニケーションできる言葉遣いを心がけるのが良いのかもしれませんね。

あなたはどう思う?AIとの未来の「話し方」

敬語を使うもよし、使わないもよし。戦略的にAIを操るもよし。大切なのは、あなたがAIとどのように向き合い、どのような関係を築きたいか、ということではないでしょうか。

AI技術は日進月歩で進化し、私たちの生活や仕事にますます深く関わってきています。だからこそ、AIとのコミュニケーション方法について考えることは、未来の私たち自身のあり方を考えることにも繋がるのかもしれません。

さあ、あなたは明日、チャットAIにどんな言葉で話しかけますか? 「おはよう、今日もよろしくね!」と挨拶しますか? それとも、「おい、最高のアイデアを10個出せ!」とビシッと命令しますか?

ぜひ、あなたのAIとの接し方や、この記事を読んだ感想をコメントで教えてください!一緒に、人間とAIのより良い関係について考えていきましょう。

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