グランドフリッチャーってどんな車椅子?機能とメリットを徹底解説

ALSの方や人工呼吸器を利用されている方にとって、車椅子での移動は大きな課題です。しかし、多機能車椅子「グランドフリッチャー」があれば、その課題を解決し、外出や日常生活をより快適に過ごせる可能性が広がります。この記事では、当施設での活用事例を交えながら、グランドフリッチャーの魅力を詳しくご紹介します。ぜひ最後までご覧ください。
目次
今回は、私たちの会社で多くの利用者様にご満足いただいている多機能車椅子「グランドフリッチャー」について、詳しく解説していきます。グランドフリッチャーという名前は、もしかしたら初めて聞く方もいるかもしれません。しかし、この車椅子は単なる移動手段ではなく、利用者の皆様の生活を豊かにし、新たな可能性を広げる特別な存在です。
なぜ、当社ではグランドフリッチャーが注目を集めているのでしょうか?それは、従来の車椅子にはない高度な機能と、利用者様一人ひとりのニーズに合わせた細やかな調整ができるからです。長時間座っていると、どうしても身体が痛くなったり、姿勢を維持するのが辛くなったりしますよね。グランドフリッチャーは、そうした悩みを解決し、快適な座位姿勢をサポートすることで、利用者様の生活の質を向上させることを目指しています。
主なポイント:
まず、グランドフリッチャーの最も重要な機能の一つである「ティルト機構」についてご説明しましょう。ティルト機構とは、座面と背もたれが一体となって角度を変えることができる機能です。この機能により、座ったまま姿勢を後方に傾けることが可能になります。
ティルト角度を調整することで、体圧が分散され、特定の箇所に負担が集中するのを防ぎます。これにより、長時間座っていても疲れにくく、お尻や背中の痛みを軽減できます。また、呼吸が楽になる姿勢を保つことができるため、呼吸器を使用している方にも安心です。
ティルト機構のメリット
次に、「リクライニング機構」についてです。これは、背もたれを倒すことができる機能で、グランドフリッチャーではほぼフラットに近い状態まで背もたれを倒すことが可能です。
このリクライニング機能により、ベッドから車椅子への移乗が非常にスムーズに行えます。特に、端座位が難しい方でも、無理な体勢をとることなく、介助者の負担を軽減しながら安全に移乗ができます。他の車椅子ではなかなか実現できない、このフラットに近い角度調整が、グランドフリッチャーの大きな特徴です。
リクライニング機構のメリット
このティルト機能とリクライニング機能を組み合わせることで、快適性はさらに向上します。姿勢を維持したまま角度を調整できるため、長時間座っていても疲れにくく、身体への負担を最小限に抑えることができます。
さらに、グランドフリッチャーは、呼吸器を装着している方でも安心して利用できるように呼吸器台を設置することができるように設計されています。当社では、呼吸器をつけたままベッドから車椅子への移乗も行っており、利用者様の安全を最優先に考えています。
グランドフリッチャーは、長時間座っていても疲れにくく、リラックスした姿勢を保つことができます。ティルト機能とリクライニング機能により、常に快適な姿勢を維持し、ズレや圧迫感を防止します。また、体圧を分散することで、褥瘡(じょくそう)のリスクも軽減します。
リクライニング機構がフラットに近い状態まで倒せるため、ベッドから車椅子への移乗がスムーズに行えます。これにより、介助者の負担が軽減され、より安全で快適なサポートが可能になります。
グランドフリッチャーの大きな魅力の一つは、その調整機能の豊富さです。利用者様一人ひとりの体型や状態に合わせて、細かく調整できます。
背張りの調整機能により、背中のカーブに合わせて細かく調整できます。これにより、体にフィットし、より快適な座り心地が得られます。
フットレストの角度や高さも調整可能で、足の位置を適切に保つことができます。これにより、足のむくみを防ぎ、リラックスした姿勢を維持できます。
さらに、エレベーティング機能も備えており、フットレストを持ち上げて脚の位置を高くすることができます。これにより、むくみを防ぎ、血流を改善する効果も期待できます。
グランドフリッチャーは、人工呼吸器の搭載も可能なので、これまで外出を諦めていた方も、安心して外出やレジャーを楽しめるようになります。
当社では、呼吸器を使用している方でも安全にベッドから車椅子への移乗を行えるよう、万全のサポート体制を整えています。
グランドフリッチャーは、公園での散歩、映画鑑賞、スーパーやコンビニでの買い物など、日常生活の様々なシーンで活用できます。
リクライニングやティルト機能を活用することで、自力での食事をサポートし、食事動作練習を行うことも可能です。
適切な角度調整を行うことで、テレビ鑑賞や読書を快適に楽しむことができます。
経管栄養を行う際にも、安定した姿勢を保つことができ、安全な管理をサポートします。
グランドフリッチャーを使うことで、これまで諦めていた様々な活動に再び参加できるようになりました。これにより、生活の質(QOL)が向上し、より充実した日々を送ることができます。
ある利用者様は、グランドフリッチャーのティルト・リクライニング機能を活用し、自力での食事摂取に挑戦しています。また、食後には角度を調整してリラックスし、テレビ鑑賞を楽しんだり、経管栄養を実施したりすることも可能です。これらの事例は、グランドフリッチャーが利用者様の自立を支援し、生活の質を向上させる上で、どれほど重要な役割を果たしているかを物語っています。
グランドフリッチャーは、利用者様の外出機会を増やし、社会参加を促進します。公園、映画館、ショッピングなど、外出やレジャーへの参加が容易になり、より豊かな生活を送ることができるようになります。利用者様の中には、外出支援制度とグランドフリッチャーを活用し、海まで外出することができました。
グランドフリッチャーを長く快適に使うためには、日常的なメンテナンスが重要です。当社では定期的に各部のネジが緩んでいないか、タイヤの空気圧は適切か、背張りやクッションの位置などを確認し、清潔に保ち安全に使い続けられるように心がけています。
ベッドから車椅子へ移乗する際には、ティルトとリクライニング角度を調整し、できるだけフラットにします。その後、ベッドの高さを車椅子よりやや高い程度の高さに調整を行います。スライディングボードなどを活用し、安全に利用者様を車椅子へ移乗します。
まずティルト角度を調整することが重要です。これにより、身体のズレを防止し、安全に離床できます。
次に、リクライニング角度を調整したら、お尻と座面に隙間がないかを確認しましょう。隙間があると身体が足側にズレてしまうため、再度調整が必要です。
どんなに良い車椅子やクッションを使用していても、移乗後の姿勢やセッティングが不適切だと、不快感や身体の負担が増してしまうことがあります。正しいセッティングを心掛け、利用者が快適に過ごせるようにしましょう。
多機能な構造であるため、グランドフリッチャーは重量が重くなりがちです。そのため、介助者の方は押す際に少し力が必要になるかもしれません。特に屋外の坂道などは注意が必要です。
狭い居室や細い通路、エレベーターなど、場所によっては取り回しが難しい場合があります。また、折りたたんでもある程度の収納スペースが必要になることを考慮する必要があります。
UniDashシリーズは、拡張性や多機能性を重視した設計が特徴です。以下にその主な特徴を挙げます:
Pixieシリーズは、軽量性とコンパクト性を追求した設計が特徴です。以下にその主な特徴を挙げます:
グランドフリッチャーは、ティルト機構やリクライニング機構を活用し、利用者の快適性と介助者の利便性を両立させた高機能車椅子です。日常生活から外出時まで幅広いシーンで活用でき、自立した生活や社会参加を強力にサポートします。
これからも、当社ではその方々にあった車椅子を提供し、より多くの利用者様の笑顔に出会えるよう、日々努力を重ねていきたいと思っています。
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ピエゾニューマティック(PPSスイッチ)
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