2025年2月19日
ロホクッションとは?介護・リハビリ現場から日常生活まで支える安心クッション

「ポジショニング」この言葉を耳にしたことはありますか?神経難病を患っている利用者様にとって、これは非常に重要な行為となります。適切な体位や姿勢は、利用者様の心身の健康や生活の質(QOL)を向上させるための鍵となります。
この記事では、ポジショニングの基本から詳しくご紹介していきます。身の回りの大切な方のケアに、この知識が活かされることを願っています。ぜひ最後までお付き合いいただけると幸いです。
ポジショニングは、身体の状態やニーズに合わせて、最適な体位や姿勢を見つけ、それを維持・調整するために工夫や管理をする技術や手法のことを指します。
わかりやすく言うと、脳卒中で右片方の手足が動かなくなった方には、右片方側を上にして寝かせるなどの配慮が必要です。
あくまで一例ですが、症状だけではなく、個人の希望など様々な要因が組み合わさりポジショニングを検討する必要があります。
大きな目的は「安楽・合併症予防・廃用症候群の予防」となります。また、気分転換などもとても大切な目的となります。
安楽:利用者様が心地よく過ごせることです。痛みや不快感を軽減し、リラックスした状態を保つことです。
合併症予防:不適切な体位による健康問題や合併症を防ぐことです。
廃用症候群の予防:長期間の不動で筋肉や関節が衰えることを防ぐことです。
気分転換:同じ姿勢のままでいると、心身ともにストレスがたまるため、気分転換としての体位変更が必要です。また、見える景色が変わることも要素の一つです。
私たちでも長時間座っていると腰が痛くなるため、足を動かしたり、背もたれの角度を調整したり、立って体を動かしたりして安楽を保とうとしています。
合併症予防では基本的に2時間以内の間隔で体位変換を行うように勧められています。ただし、粘弾性フォームマットレスやエアマットでは4時間以内の間隔でもよいと言われています。※1褥瘡・予防ガイドライン(第4版)
安楽とは“心身の苦痛や生活の苦労がないこと 引用:Wikipedia”とされています。
つまり、安心して過ごせる状態を指します。また、心身ともにリラックスし、日常の生活を快適に過ごすことでもあります。
エアマットの大きなメリットとリスクは以下のとおりです。
メリット:体を包み込む
デメリット:発汗の原因となるリスク
エアマットの特徴は身体を均等に支えるための特別な構造です。そのために体を沈め、包み込んでいます。しかし、身体の一部が沈みすぎると、通気性が悪くなり、発汗の原因となります。
寝心地の良い環境を整えるために以下の点に注意が必要です
・寝具や寝衣が形成する寝床の環境
・一般的な温湿度と気流の条件
寝床環境は寝床気候(マイクロクライエット)といわれ、寝具や寝衣によって形成される就寝時の気候を指します。
エアマットを使用する際に注意すべきことがあります。エアマットは空気が常に巡回していますので気流によっては不快に感じる方がいらっしゃいます。一般的に温度 33±1℃、湿度 50±10%、不感気流 0.3m/秒が良いと言われています。そのため、寝具や寝衣によって、適切な温度や湿度、気流が保つことが必要です
長時間同じ体位でいると、皮膚に圧力がかかり、創傷や褥瘡のリスクが高まります。特に、後頭部や背中、お尻などの骨が出っ張っている箇所は圧迫が多くなる部位で褥瘡ができやすい為、定期的な体位変換で予防必要があります。
圧力:体の一部がベッドや椅子に接触している部分に生じる力をいいます。
摩擦:移動や体位変換時に、皮膚がベッドなど他の物体とこすれること。
ズレ:身体の一部が移動する際、皮膚や筋肉が歪むこと。
自分で体を動かすことができない利用者様にとって、適切な体位は心身の安楽を追求する上で非常に重要となります。
痛みがあると力が入ってしまいます。そうすると関節が動かしづらくなり、骨の変形や拘縮となってしまいます。
そのため、利用者様の痛みを和らげることで、リラックスすることができます。リラックスすることで、力が抜けてきますので、変形や拘縮といった症状を和らげることに繋がり、とても重要なポイントとなります。
私たちが大切にしていることは利用者様のQOLを向上させることです。そのためには、安楽な体位変換やポジショニングを通じて、心身の休息を得ていただくことが大切です。そうすることで次の活動に備えることができると思います。その結果、利用者様がよい生活が送れるように取り組んでいます。
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呼気式入力装置/ブレスマイクスイッチ
口元にセンサーを近づけて固定し、息を吹き込む、または声を発することで操作が可能なスイッチ。微細な動作が難しい方でも簡単に使用できるよう設計されており、ナースコールやMCライブラリーでご紹介している意思伝達装置など、さまざまなデバイスと接続して活用することができます。
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ピエゾニューマティック(PPSスイッチ)
筋肉の「ひずみ」や「ゆがみ」で作動するピエゾセンサーと、指先の僅かな動きで作動するエアバッグ(ニューマティック)センサーの2種類を選択できるスイッチ。いずれも感度調整が可能で、僅かな力でも操作できるため、幅広い方にご使用いただけます。MCでは更にチューブを利用したカムスイッチを作成し、接続して使用しています。
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わずかな腕の力でも、滑らかで安定した動作ができるように支持する上肢装具。テーブルや台に固定して、上から腕を乗せて使用します。食事や読書、字を書いたり絵を描いたり、PCやタブレット端末を使ったりなど、利用者さまが日常生活の中で一人で自由に取り組めることを増やせるようサポートします。
ナースコール/ココヘルパ
「ココヘルパ」は、スタッフの負担軽減と入居者さまの安全確保に貢献する、頼もしい無線式ナースコールシステム。さまざまなスイッチに接続することができ、ボタンを押すのが難しい利用者さまでも安心して操作できます。スタッフのスマートフォンと連携すれば、施設内のどこからでも呼び出しに対応でき、さらにその場で対応記録を入力することで、業務のペーパーレス化や効率化にもつながります。最近では、離床センサーなどを組み合わせ、利用者さまの状態を一括して把握・管理するなど、活用範囲がますます広がっています。
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