2025年2月19日
ロホクッションとは?介護・リハビリ現場から日常生活まで支える安心クッション

先日、5月23日~26日に北海道(札幌)で開催された神経学会学術大会に参加してきました。
北海道は、桜がやっと散ったとの事で、朝と夜はまだまだ冷える気候でしたが、学術大会の熱気には目を見張るものがありました。今回学術大会に参加し、数多くの新たな試み・治療についての情報を知る事が出来ました。その中で、ALS(筋萎縮側索硬化症)の新薬についての情報があったので、ご報告したいと思います。
まずALSは、運動神経細胞の変性により数年で筋萎縮や筋力の低下が進行し、呼吸筋麻痺にいたりいずれは死に至る未だ原因や治療法が分かっていない神経難病と呼ばれている疾患です。数年前にSNSで話題になったALSの認知度向上のためのキャンペーン「アイスバケツチャレンジ」という活動を、覚えていらっしゃる方も多いと思われます。
ALSの患者様が使用できる薬は、現在はリルゾールやエダラボンと言った薬が承認されていますが、症状改善効果は明らかとは言えないのが現状だとされています。その為、新たな治療法の研究がとても望まれています。
現在新薬として開発している薬に末梢神経障害の治療に用いられるビタミン製剤の『メコバラミン』、肝臓の細胞の再生を目的とした『肝細胞増殖因子(HGF)』を用いた治療法の研究が進められています。
まず、肝細胞増殖因子とは、
臓器の形成や組織の修復に関与する生理活性物質であり。肝細胞の増殖を促進するサイトカイン(免疫細胞のあいだで情報伝達を担うたんぱく質)として発見されたが、肝臓だけでなく心臓・血管・肺・腎臓・消化器・脳神経系・筋肉などさまざまな臓器や組織に作用し、その再生や保護に重要な働きをしています。
この治療法は、2011年頃から研究開発が進められており、投与方法としては、脊髄腔内投与という方法で、腰部脊髄腔内投与カテーテルと言うものを留置し,皮下ポートを埋め込み投与する方法(※1)です。
肝細胞増殖因子は第Ⅱ相試験(※2)の途中で、目標数の約1/3は本登録され、安全上の問題も生じていないそうです。今後、第Ⅱ相試験を完遂し、第Ⅲ相試験(※3)へ移行し、早期薬事承認させてほしいと思います。
※1 腰の辺りより、脊髄腔内にカテーテルを入れて皮下にポートを留置し、専用の器具で接続し投与する。
※2 決められた条件下の治験患者様に対し、第Ⅰ相試験で安全性が確認された用量の範囲で薬剤を使用し、安全性・効果・投与量を調べる試験。
※3 通常、新薬の開発から認可に至るまでは、10年を越える年月がかかると言われていますが、ALSの治療は、元々ある薬を用いている為、新薬開発のプロセスとは異なる場合があります。
こういった研究開発は、私たちが日常行っているケアに直接影響がある訳ではありません。しかしながら、ALSの患者様の希望となるだけでなく、関わっている私たちにとっての希望でもあります。ALSだけでなく、多くの難病患者様にとって、明るいニュースになればと思います。
私たちも患者様との日々の関わりだけでなく、患者様にとって有益となる研究・開発について情報を入手し、皆さまに提供していきたいと思っています。
平成30年6月7日
MC訪問看護ステーション
伊澤誠
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透明文字盤
アクリル板などの透明な板に「はい」「いいえ」や「50音」等が書かれており、介助者が文字盤を指さししたり、見つめている文字が利用者さまと介助者の瞳を結ぶ視線の中心に来るように文字盤を動かして使用します。目線が動かせる方なら外出先など場所を問わず手軽に使用できるため、欠かせない意思伝達アイテムです。
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自力で移動できない利用者さまを介助リフトで運ぶ際に使用するシート状の補助具。頭から全身を包み込むハイバック型、頭を支える必要のない人に適したローバック型、介助者が取り扱いやすい脚分離型などのさまざまな種類があります。身体状態や体重等を考慮して、その方に合ったスリングシートを選択します。
ネッティ
福祉先進国であるノルウェーで生まれた、快適性抜群の車椅子。ティルト&リクライニング機能により、体の状態に合わせた細かな調整が可能です。特に頭部、背中、足のサポートが充実しており、座り直しが難しい方や姿勢を維持することが困難な方でも、安心して長時間使用できます。
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口腔内の唾液を24時間持続的に吸引できる専用機器。唾液による肺炎リスクを下げ、夜間の介助負担も大幅に軽減します。常に口腔内に当たる吸引口の先端部分には既成のプラスチックパーツがついていますが、利用者さまによってはその硬さや大きさに違和感がある場合もあります。そこでMCでは、形や素材を手作りで工夫し、一人ひとりの好みに合わせた快適な使用感の実現を目指しています。
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