2024年10月25日
私がず~っと思っていたこと。
「利用者様にお餅を召し上がっていただきたい!」
老人ホームで何を馬鹿なことを言っているんだと笑われると思います。
でも何年も何年も本気で思い続け、諦めてきました。
利用者様にとってお餅は特別なものであり、ご馳走なのです。
毎年お正月近くになると
「お餅が食べたいなぁ~。」という声が聞こえてきます。
『お正月=お餅』という利用者様も多く。
今しか召し上がれないかもしれない利用者様に
「危ないから」と断るしかない自分が嫌で。
なぜだか今年はその思いが抑えきれず????
鏡開き前日に数人に想いを伝えると・・
「良いじゃないですか!」
「食べさせてあげましょうよ!!」の声。
エッ?!
本当に良いの?
もちろん心配する声もありましたが・・。
もう私は止まりません(笑)
翌日
1月15日 鏡開き当日です。
材料の準備はしたものの
嬉しくて、でも不安で、複雑な思い・・・
出勤前にご家族に
『今日は利用者様にお餅を食べていただいてくるから!!』と
宣言してきてくれたという看護師さんの覚悟を聞いて。
『よし!!』と背中を押してもらえました。
本当に心強いです。
大げさに思うかもしれませんが、お餅は本当に怖いのです。
昼食前。
介護さん、看護さん、リハビリさんの見守る中。
まずは利用者様と鏡開きです。
と言っても、パカッっと裏を開くだけですが。
今までノイエでは鏡開きをしたことがなかったので
利用者様も『??』でしたが
進んでお餅を開いて下さいました。
利用者様に「これからこのお餅をお汁粉にしますね。」とお伝えすると
皆さん目がキラキラ✨
事務所で朝からケアマネさんが作ってくれていたお汁粉に
小さく切ってやわらかくしたお餅を入れて出来上がり。
ちょうど水曜日だったので、午前中の訪問診療時に
谷口先生と看護師さん、高橋薬剤師にお味見もしていただき
「美味しい♡」とお墨付きをいただきました。
出来上がったお汁粉をさっそく利用者様に。
お餅の入ったお汁粉が目の前に来ると
皆さん「わぁ~♡」っと。
皆さんまずはお餅から・・・
「美味しい~♡」とお代わりも。
お餅はゆっくりとよく噛んで
お汁粉はゴクゴクッと
小さいお餅をより小さく切って‥パクッと
皆さんご自身でも気を付けて召し上がられています。
「こんな小さいお餅じゃ、お餅に入らないよ~!」
と言われながら・・・
「やっぱりお餅は美味しいね~♡」と。
目に涙を浮かべながらお餅を召し上がる利用者様も。
見ている私たちも嬉しくなりました。
「食べていただいて良かった!!」
でも、これは私の思いだけでは絶対にできなかったことです。
職員皆の『利用者様を想う気持ち』や、
『たくさんの理解・協力』があったからこそできたことです。
本当に本当に感謝です。
今だから言えますが私の中で
『ノイエならきっと分かってもらえる』という思いがあったのかも。
本当にノイエで良かった。
皆さん、本当にありがとうございました。
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