2023年1月14日

【ALSや神経難病の方向け】コミュニケーション支援機器や手段の選び方―フローチャート付きー

ALSなど神経疾患は病状の進行に伴い、時期に合わせた適切な支援が必要です。

病状が進行していくと、今できていることができなくなるため、今ある能力でできることを行う必要があります。

例えば、人工呼吸器を使用している場合、声を出すことができません。そうした場合は、意思伝達装置や文字盤などを使用し表出する必要があります。

そのため、病状の進行や身体的変化などに合わせた、適切な支援を行うように、当施設ではフローチャートを活用しています。

意思伝達装置の大切さ

ALS患者の船後靖彦参議院議員は、毎日新聞の取材にて、「一番大切なのはコミュニケーションの手段だと思います」と、話されるなど、神経難病の方にとってとても重要性の高いことの一つとしてあげられます。

フローチャートについて

今から伝える内容は、病状に合わせた、コミュニケーション手段や機器の選定が行えるよう、当施設で取り入れている、フローチャートについてお伝えします。

このフローチャートを知ることで、自分や家族、または知人の方に適切な手段を提供することの目安を知ることができます。

当施設での取り組み

当施設では、多くの神経難病の方にコミュニケーション支援を行っています。

また、コミュニケーションに関する学術発表を行うなど、支援を精力的に取り組んでいます。

その経験を活かし、持論を一言でいうと、「準備が大切」となります

どうして「準備が大切」なのかと申しますと、いきなり手段や機器を使いこなすことができないからです。

手段や機器を使うとしても、色々なものを試すことや、用意をすることにも時間を要します。

具体的な手段

例えば、手段として有名なものとしては、「透明文字盤」と呼ばれる、五十音順の文字盤を作成するにしても、ラミネートを用意したり、透明の下敷きに手書きをしたり、購入をしたりするにしても時間がかかります。

※以前当施設での勉強会の樣子です。もしよろしければみてみてください。

文字盤勉強会 https://mc-misato.com/archives/3418

また、機器として有名な、「伝の心」を導入する場合は、制度を使用しても、手元に機器が来るまで、一月以上かかります。

伝の心の紹介ブログについて

※もっと詳しくしりたいかたは、下のブログもみてみてください。

意思伝達装置「伝の心」 https://mc-misato.com/archives/5795

「伝の心」が支給されました! https://mc-misato.com/archives/2498

コミュニケーションツール(伝の心)の活用 https://mc-misato.com/archives/632

まとめ

つまり、「準備が大切」です。早めに機器や手段を検討し、準備に取り掛かることが大切となります。

ぜひ、フローチャートを活用して、適切なコミュニケーション支援をおこなっていただければと思います。

コミュニケーション手段は、神経疾患の方にとってとても大切なものとなります。

まずは、どのような手段や機器があるか調べてみてはいかがでしょうか?

もしよろしければ、当施設のブログでも紹介していますので、見ていただければと思います。

お宅訪問でコミュニケーション https://mc-misato.com/archives/1470

色々なコミュニケーション機器 https://mc-misato.com/archives/1082

コミュニケーション機器申請 https://mc-misato.com/archives/808

eeyesに詳しくなろう https://mc-misato.com/archives/7418

いそがばまわれ https://mc-misato.com/archives/6104

スイッチで世界が広がる https://mc-misato.com/archives/5957

CSTと挑戦~マクトス~ https://mc-misato.com/archives/3438

CSTの挑戦!! https://mc-misato.com/archives/3431

CSTの挑戦 https://mc-misato.com/archives/3426

「マイボイス」~その2~ https://mc-misato.com/archives/3081

意思伝達装置「話想」 https://mc-misato.com/archives/2012

ipadの導入事例:スイッチコントロール https://mc-misato.com/archives/1037

ipadのスイッチコントロール https://mc-misato.com/archives/907

関連タグの新着記事

みさとヴィラ

もっと見る

2025年11月11日

家族の意見がバラバラで板挟み… そんな介護現場の「諦め」を「希望」に変える、家族療法型カンファレンス入門

  • リハビリ
  • みさとヴィラ
  • みさとノイエ
  • 働き方
  • 神経難病
  • ALS
  • 看護
  • 介護

2025年11月4日

介護の常識が変わる「ユマニチュード」とは?フランス発祥“人間らしさ”を支えるケアの哲学

  • みさとヴィラ
  • みさとノイエ
  • 働き方
  • 介護

意思伝達装置

もっと見る

2025年9月30日

三菱電機様と描く未来図:コミュニケーションの「壁」を越える、新たな挑戦がここに始まる

  • MCについて
  • リハビリ
  • みさとヴィラ
  • みさとノイエ
  • 神経難病
  • ALS
  • 意思伝達装置
  • 施設管理
  • コミュニケーション

2024年12月4日

声を失っても、伝えたい思いを言葉にできる!-意思伝達装置OriHime eye + Switch-

  • 神経難病
  • ALS
  • 意思伝達装置

コミュニケーション

もっと見る

2025年9月30日

三菱電機様と描く未来図:コミュニケーションの「壁」を越える、新たな挑戦がここに始まる

  • MCについて
  • リハビリ
  • みさとヴィラ
  • みさとノイエ
  • 神経難病
  • ALS
  • 意思伝達装置
  • 施設管理
  • コミュニケーション

2025年9月1日

「なぜ?」を「なるほど!」に。ワタキューセイモア様の仕事を知ることで、私たちの現場はもっと強くなる。

  • イベント
  • カルチャー
  • コミュニケーション

MCライブラリー

もっと見る

意思伝達装置/OriHime eye+Switch

視線やわずかな動きで思いを言葉に変える、社会参加を実現する革新的な意思伝達装置。視線入力やスイッチ入力で文字を選び、合成音声でスピーチができるため、ALSなどの神経難病の方々も自由に意思を伝えられます。家族や介護者とのコミュニケーションはもちろん、テレビ操作やインターネット利用など、日常生活の多くの場面で活用可能。OriHemeにはカメラやマイク、スピーカーが搭載されており、周囲を見渡したり、会話にリアクションするなどその場にいるようなコミュニケーションを実現し、生活の質を大きく向上させる可能性を秘めています。

特殊浴槽

特殊浴槽

お風呂は利用者さまにとって最も楽しみな時間のひとつです。MCには人工呼吸器を利用している利用者さまも快適・安全に入浴することができる、機械式の特殊な浴槽があります。ストレッチャー上に寝たままの状態で、洗身・洗髪しゆったりと入浴することができます。

ピエゾニューマティック(PPSスイッチ)

筋肉の「ひずみ」や「ゆがみ」で作動するピエゾセンサーと、指先の僅かな動きで作動するエアバッグ(ニューマティック)センサーの2種類を選択できるスイッチ。いずれも感度調整が可能で、僅かな力でも操作できるため、幅広い方にご使用いただけます。MCでは更にチューブを利用したカムスイッチを作成し、接続して使用しています。

関連ページ

リフト(スリングシート)

リフト(スリングシート)

自力で移動できない利用者さまを介助リフトで運ぶ際に使用するシート状の補助具。頭から全身を包み込むハイバック型、頭を支える必要のない人に適したローバック型、介助者が取り扱いやすい脚分離型などのさまざまな種類があります。身体状態や体重等を考慮して、その方に合ったスリングシートを選択します。

採用について

株式会社MCでは新卒採用、キャリア採用、アルバイト・パート採用を行っております。
募集職種など詳しくは採用情報をご確認ください。

お問い合わせ窓口

採用について、施設への入居についてなど、株式会社MCへのお問い合わせは下記より承っております。

電話:048-999-5858

電話受付時間:9:00〜17:00(月曜日~金曜日)
FAX:048-999-5827