2022年3月19日

手作りでできる噛むスイッチの紹介(吸引チューブVersion)

手作りでできる噛むスイッチの紹介(吸引チューブVersion)

声を出す事や、ボタンを押す事が難しい場合、困っている時に直接読んだり、コールボタンを押して人を呼ぶことが出来ません。

そんな時に、「かむ」ことが出来るのであれば、コールを使えるかもしれませんので、

ぜひ使ってもらいたいのが、“スイッチ” です。

 

「かむ」ときに咀嚼筋とよばれる、咬筋、側頭筋、内外翼突筋が収縮します。咀嚼筋は小さい筋ですが、思いっきり噛むときには約70Kgの咬合力があると言われています。

ALSなどの神経難病の方は徐々に筋力の低下が生じます。しかし、咀嚼筋は他の上肢や下肢などの大きな筋肉と比べ、噛む力は残存しやすいのです。

 

なので、手や足を使ったスイッチでコールが難しくなった時でも、噛む力を使ったスイッチは検討する価値があると思います。

【 使用物品 】

・アイロン

 

・アイロン台(今回は折りたたんだ厚手の布)

 

・あて布(綿100%)や

 

・クッキングシート

・吸引チューブ(トップ吸引カテーテル クリアサクション)

上記5点です。

あて布 は、素材によってチューブにくっついてしまったり、火事の原因となりますのでご注意ください。

【 手順 】

  1. アイロンを高温にセットする
  2. 吸引チューブのサイドの吸引口より手前でカットする
  3. 吸引チューブをあて布で被せて、吸引チューブの先端(3cm)をアイロンで10-20秒程度押し当てる

    ※布の材質によってはチューブとくっついてしまうので注意※断面に一直線の線があると隙間が空いてる可能性がある
  4. 先端がくっついたら、先端の部分に丸みを持たせるように切る

以上が手順となります。

あとは、PPSスイッチ(パシフィックサプライ社)などの空圧センサーを感知し、コールと接続できるものに繋げれば完成です。

 

当施設ではリハビリスタッフの理学療法士、作業療法士が中心となり、今回のスイッチを作成しました。

リハビリは身体能力の向上や維持なども大切ですが、本人の希望を聞き、環境を整える支援体制も大切だと考えています。

 

”できないとあきらめるのではなく、どうやったらできるかを考え実行する。”

みんなでアイディアを出し合い、

試行錯誤して利用者様の笑顔を見ることができるように日々、頑張っています。

リハビリ科

 

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プラスチックケーススイッチ

押した時がスイッチオン・離すとオフとなる、指で押して使うタイプの軽量でシンプルなスイッチ。握力の大きさに応じて適切なスイッチを選ぶことができます。プラスチックケースの中に内蔵されたマイクロスイッチの場所を変えることで、感度を細かく調整することが可能なため、利用者さまの状態に合わせて工夫してセッティングを行っています。

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